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書斎を飛び出し――悠々日記

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遠くの友より「洪水の報」来たり

 イスラム世界に旅だつ時は、いつもタイ・バンコクをハブ空港にして、西へ向かう。バンコク・カオサンの安宿に泊まって、チャオプラヤー川のボート(写真)に乗って、伊勢丹などがある繁華街シーロム地区などに出かける。川下りは素晴らしい。乗車賃50円。涼しい風を受け、20分ほど乗る。今は水位が上がって、危機的状況にあると思われる。
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 ただ日本人ほど深刻にとらえないはず。スマイルの街とされるバンコクだ。南国ののんびり気風で案外、悠々としているのかもしれない。 カオサンの通りは、足首まで迫っているのか。いつも使うセブンイレブン入口には、水止めの策も(山田静氏撮影)。 
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 ただ、やっぱり心配。どこまで洪水が迫っているのか。友人にメールを打った。IT関連企業に勤めている友人だが、かなり正確な状況を知らせてきてくれたので、紹介します。

 こんにちは。日本での報道を見ると、すべてが水浸しのようになっていますが、まだまだ中心部まで水は届いていません。下記のサイトがわりと正しく状況を反映していると思われます。
      http://www.rtic-thai.info/ttet-fms/
 一昨日(10月28日)、昨日は高潮ということで、河川付近は浸水の影響が強く警戒が必要でしたが、中心部はそれほどの影響はありませんでした。
 問題はアユタヤ等の工業団地を冠水させた北部から迫る膨大な水です。ドンムアン元国際空港付近まで迫ってきていますが、そこからの南下が遅れています。水門を開けたり閉めたり、政府が操作しているからかどうかは定かではありませんが。
 これらの水がどこまで市内を冠水させるかというところ焦点です。
 ある程度水が来ることは避けられないと諦めていますが、近郊で起きているように、首や腰までは来ないのでは、という楽観的な見方をしています。
 水がスクムビット(バンコク中心部。日本人の居住も多い)やシーロム(伊勢丹などがある商業的繁華街)到達までには、まだ一週間かそこらかはかかると見ています。毎週末、「水が来る、来る」と言われて、いい加減疲れてしまいました。
 さらに物流の停滞や食品工場の冠水による操業停止で水や食料品不足、汚染水の飲料水への混入が心配です。ここ一週間で、確実に水道水の匂いが変わりましたから。
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 雨季は明けたようで、毎日いい天気です。自家用車を避難させたため、市街を走る車は少なくなっています。この騒ぎは年内は続くと思われますので、経済的な影響は、深刻になる思われます。
 失業者は60万人ともいわれ、工場の再開は早くても来年以降。それまでモノはない、金はない大変な状況が続きます。
 今回のような洪水が今まで来なかったのは、治水がうまくいっていた訳ではなく、単に運が良かっただけと思われます。日系企業の多くは再興を再考するでしょう。
 では、また。from H  2011年10月30日午前11時

 これは、カオサンで使う日本食レストラン「竹亭」のブログです。これも正確です。  
http://plaza.rakuten.co.jp/taketei/diary/201110300000/
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by gohenro | 2011-10-31 02:32 | ニュース・ブログ

新刊「あの人に あの歌をー三陸大津波物語」の帯です

 被災地の人たちからさっそく楽しみにしているというメールや電話をいただき、わたしもうれしく思います。
 なにより津波で被災された方たちに元気を与えたいという気持ちもあって書き進めた作品です。
 主人公は13人。岩手、宮城両県でそれぞれ悲しみを背負いながら、明日の灯を求めて明るく生きようとする人々の努力とエネルギーを描いた作品です。
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 帯が出来上がりました。ブルー系の写真は、陸前高田の黎明。まさにこの通りに色合いでした。内容は、こんな具合です。悲しいだけでは読まれない。切なさと歌と魂と……心に響く短編集にしました。
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by gohenro | 2011-10-28 09:26 | 東日本大震災

新刊「あの人に あの歌をー三陸大津波物語」表紙

 3・11の大震災以来、岩手、宮城県を中心に津波被災地を歩いて、被災された人たちのお話をうかがってきましたが、それをまとめた新刊が、11月18日、朝日新聞社から出版・発売されます。
 震災支援企画 「あの人に、あの歌をー三陸大津波物語」(1600円)と題されました。被災者の人々が歌とともに、どん底の状況から生きてゆく物語を描いたもので、13人の人々が登場します。
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 歌は魂。歌があるから生きられるーー被災地の人だけでなく、多くの人たちの心に響く作品を描けたと自負しております。詳しい内容は追ってまたお知らせします。
 私の公式サイトhttp://www.mori-tetsu.com/
上にも、関連のお知らせが掲載されています。
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by gohenro | 2011-10-24 20:29 | 東日本大震災

ウガンダ・少年兵士の写真集

 友人の桜木奈央子さんが、本を著されました。アフリカ・ウガンダで撮りためた写真集です。「かぼちゃの下でーーウガンダ 戦争を生きる子供たち」(春秋社刊、1800円、045ー261ー3168)。
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 桜木さんは、土佐の出身。10年前、ウガンダ北部の村グルを訪ねて以来、折りを見て通い続け、内戦で犠牲になった家族と子供たちの実情を観察してきました。当地の「アチョリ王国」から親善大使にも指名されています。2人のお子さんを育てる主婦でもあります。
 「かぼちゃの下」というのは、現地で職業訓練センター施設の呼称。反政府軍ゲリラによって殺害された子供は25000人を上回るという悲惨な現実を、カメラに収めた貴重な記録です。
 たとえば「17歳の兵士」のページ。「母親に送りたいから撮ってほしい」と言われ、撮影後、連絡先に何度も連絡したが、彼が所属していた部隊は撮影に翌日、全滅したのだった、とある。銃を手にして穏やかな表情の少年兵士の写真が添えられている。
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by gohenro | 2011-10-22 22:56 | ルポ

不屈魂・宮間あや選手

 岡山・湯郷まで取材に行ってインタビューした、なでしこジャパンの司令塔、MF宮間あや選手を、総合月刊誌「宝島」に連載中の「不屈魂」に執筆しました。
 このシリーズも今回が第38回目。ということは、3年と2ヶ月のロングランとなっているわけで、いやはや、この間、長期の海外出張などを考えると、よく毎月、「時の人」にインタビューして、5ページもある大型企画を続けたものだと、我ながら感心してしまいます。
 最近、うれしいのは、この連載がアスリート界に知られて、オファーをした段階で、相当の人気アスリートが、取材殺到する中で、優先的に取材に応じてくれることです。
 アスリートの内面の戦いを描くものは少なく、テレビなども表面的な努力の成果を追うドキュメントが多いので、人間そのものの生き方に迫ったシリーズが評価されてきた証だと思っています。
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 宮間あや選手も、様々な苦難の上に大輪を咲かせた選手の1人です。
 彼女は、千葉・九十九里の出身ですが、高校時代から、岡山県の山間部美作(みまさか)市に単身乗り込んで、現在を築きました。実際に会った彼女は、この写真に見られるように、試合中の厳しい表情は消え、はきはきと答えて、こちらのデジカメに笑顔で興味を示すなど、好感のもてる女性でした。
  そんな彼女が、一途に努力したその軌跡と、彼女の不屈魂を書き込みました。10月25日発売されます。
 過去のシリーズでは、バスケットの田臥勇太、ボクシング世界王者内山高志、なでしこの澤穂希選手などを取り上げています。早く書籍化を、と読者や選手たちに催促されていますので、近々、考えねばと思っています。
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by gohenro | 2011-10-17 03:44 | ニュース・ブログ

99vs1%デモandOldies・number

 米国が99vs1%デモで揺れている。一体、あのデモの本質はなんなのだ、ともう1つ見通せないが、来年の大統領選絡みにはちがいなかろうと思うのだ。数ヶ月前の議会選挙前の「ティーパーティー」でもそうだったが、今度は、失業者群が核をなしているという。
 誰が、何を目的に仕掛けたか、まだ見えない。オバマ・民主党にも、共和党側にも、有利に働くとは思えないから、よくわからない。
 デモ隊の訴えは、確かに正鵠を得ている。英米でリーマン・ショックでこけた銀行を建て直した銀行幹部のボーナス額を見ると、なんで、お前たちがそんな額をもらう資格があるんだ!と海の向こうから怒りたくもなる。
 結局、人間とコンピューターというか、いわばITとの戦いが、格差の本質ではないか。コンピューターが人間の単純作業をがんがん奪ってしまい、リストラによって職を失う人が増え、ITの胴元側は、キーボードに人が触れるだけで、1秒間に数千万、数億の金が入りこんでくる社会の、なれの果てだ。それが、開発途上国を巻き込んでボーダレスに広がっている。米国は、その先進地である。
 丁寧に物を創り上げてゆくデトロイトや大田区蒲田の工場主たちが苦しむのは、別に景気のせいだけでなく、人間社会の構造的変革のためだと思う。
 で、先日、自転車で府中をうろついていたら、中古のCD屋を見つけ、1000円で2枚入りの「Oldies Hit parade」を買ってきました。
 ああ、懐かしや。ザ・ダイヤモンズの「」リトル・ダーリン」、ニール・セダカの「小さい悪魔」、ザ・ビーチボーイズの「サーフィン・USA」など。もちろんプレスリーやポール・アンカ、コニーフランシスのヒットナンバーも。
 アメリカが最も輝いて、活き活きとしていた時代だったと思う。ヴェトナム戦争とイラク戦争でアメリカはおかしくなったと、わたしは思っています。オバマは、決して武力に頼る政治をしていないから、素晴らしい政治家だけど、米経済は、生産し続ける銃器の弾をどこかで使って動いてきた部分があるから、厄介だ。99VS1デモの底流は、よく見極めなきゃな、と思いつつ、「おお、キャロル」(ニール・セダカ)を聴いたのでした。
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by gohenro | 2011-10-15 21:44 | ニュース・ブログ

被災地の酒

 わが家にあった愛しの焼酎2本が、昨夜をもってついになくなりました。最後の一滴までありがたく頂戴しました。750ミリリットル入りのその酒は、陸前高田から持ち込まれたものだからです。
 1本目は、津波取材でお世話になったお宅の息子さんが、上京した折、我が家へお土産として持参してくれたもの。たくさん入用なものがあるのだから、そんなご配慮はいいですとご遠慮申し上げたが、持参していただいた。
 もう1本は、小生が陸前高田にそのお宅を訪ねたとき、土産にもたせてもらったもの。これも丁重にお断りしたけれど、「ここに酒を置いておいても、誰も飲むものがいないから無駄になるだけ」と言われて、ずうずうしくもスーツケースに入れてきてしまった。
 わがやに客人が来るたび、
 「これは、津波で町が消えた陸前高田のお酒だよ」と出すと、
 「酒蔵は流されなかったの?」という。
 「そりゃ流されたさ。だから、同じ東北の名産で、陸前高田から運ばれてきたものだよ」
 「へえ、ありがたいお酒ですねえ」とちびりちびり。その最後の一滴がなくなってしまったのだが、液自体より、気持ちがなくなるような寂しさを覚えてしまいました。
 それと、実は、お酒とは別に、ジュースを戴いたのですが、こちらは、陸前高田で被災を免れた工場で作った、それこそプレミアものの果汁で、あまりにもったいなくて、いまだ賞味しておりません。
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by gohenro | 2011-10-13 23:28 | ニュース・ブログ

迷うスマートフォン

 周囲にスマートフォンを使う人が増え、みんなに「すごくいい。久しぶり、買ってよかったと思うグッズの1つ」と言われて、刺激され、DOCOMOに出かけた。機種は「これだな」とすぐに決まった。「GALAXYS2」。5万円超。
 思い切って買おうか、とカウンターに座って、スタッフに詳しい説明を聞くと、今まで家族ぐるみで使っていた場合、例えばわたしとかみさんの間では、電話もメールも無料だったが、これが、スマートフォンからかみさんの携帯にメールを送信すると、有料だという。
 これで引いてしまった。「あんなくだらないメールのやりとりに、金なんかかけられるか」と思ってしまったのだ。しかし、これは、「パケホーダイ」とかで取られはしても、実際の負担にはならない、とも。「うーん」。
 もう1つは、今の携帯への愛着。使い方が乱暴だから、コンクリート面に1m以上の高さから何度落としたかわからない。ワンセグ付きだ。それがびくともしない。何十回と落として、カメラは使えなくなったが、テレビは写り、わが戦友の思いだ。被災地での情報収集にも役立って、見捨てがたい。
 カメラは、DOCOMOに修理に持っていったことがある。外面、傷だらけのブツを見て、「古いですねえ。買い換えたら」という。古くはない、と反論、機種を調べたスタッフは案外新しいとわかって納得いかない様子。こっちこそ、納得いかない。機種はパナソニック。さすが松下幸之助の思いだ。
 ブログ更新の写真を簡単にとれるのでは、とスマートフォンにチェンジを思い立ったが、今の瞬間、戦友への思いが強い。しかし、情報収集力がスマートは格段に違う。
 ちなみにかみさんは「スマートに早く切り替えたら」という。エッ、なんで?
 「被災地などから忙しいとき、ネットでこれ調べてくれって、言ってくるの、なくなるでしょ」
 なるほど考え方はいろいろあるものだ。ワンセグの電波収集力が携帯より強ければ、文句ないのだが、さて、どうなるやら?やっぱり、7ー3で変わる可能性高しかな。
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by gohenro | 2011-10-12 07:51 | ニュース・ブログ

大震災から7ヶ月

 大震災から7ヶ月が経ちました。7回目の黙祷です。
 長いようで短い。あの震災からまだ210日程度しか経っていないのか、という思いの半面、長い夏を越えて延々と気分が晴れない日が続くなあ、という感じがまざりあっています。
 今日、石巻市の避難所がその役目を終えて、閉鎖されたとニュースで流れていました。湊小学校の避難所が最後だったようですが、あの小学校があったあたりの惨状は、本当にすさまじく、今津波被災地の中でも、岩手県筑前高田、同下閉伊郡大槌町と並んで、3大被災地といっても過言ではないでしょう。
 わたしが、そこを訪れたのはちょうど半年前の今日です。つまり4月11日でした。石巻市は現役時代、仙台で勤務したこともあって、よく訪れたなじみ深い町でした。
 その面影がまったくなくなったどころか、町が消え、消失した一帯が、あのあたりだったのです。旧北上川をはさんで、東側に湊小、西側に門脇小があります。
 覚えている方もおいででしょう。お孫さんの高校生と民家で1週間ほど籠もって救助されたおばあちゃんも、この近くでした。1軒の家が焼け落ちただけでも大変なことなのに、全部失われてしまったのです。錆びた焼け野原だけが残っています。
 元通りの町に戻るには10年の歳月は必要でしょう。われわれが、忘れて目を向けなかったら20年以上かかるかもしれません。そうしたことを考えると、やっぱり辛いなあ、と胸が痛みます。
 
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by gohenro | 2011-10-11 21:04 | 東日本大震災

百合と支援

 近所の花屋で買ってきた百合の花が、2週間近く、固い蕾のままだったのですが、昨日、ご覧のように大輪を咲かせました。
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 この夏は、三陸の被災地から帰ってきて以来、ずいぶん草花に癒された気がします。一番楽しめたのは、可憐な赤い花をたくさんつけたカリーという鉢。次は、ハイビスカス。同じ日に入手しても、ピンクよりイエローが次から次に花開きました。
 いつも買う花屋さんは、スーパーの脇で、店舗の構えも粗末なんですが、若い女性たちで自主運営しているのか、他の店よりかなり安く観葉植物も販売しており、自転車で通ると、つい買ってしまいます。お陰で書斎は、緑が一杯になりました。
 10日、東京競馬場では、岩手県競馬支援の競馬が開催され、毎年、盛岡で行われている南部杯という大レースを中央競馬の舞台で行いました。JRA(日本中央競馬会)も「支援」というなら、もっと気前よく売り上げから供出すればいいものを、ほんの数パーセントでは……被災地の実情を見た者にとっては、そんな風にも思えてきます。
 それなりにわが懐からも、拠出しましたが、最終レースでとりあえず、拠出分をみんな取り戻してしまいました。さて、これでわが輩は、支援したことになるのか、と一度は考えてしまいましたが、よくよく考えると、やはり支援したことにはなるようです。
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by gohenro | 2011-10-10 19:10 | ニュース・ブログ